大阪W選は維新が“秒殺”で圧勝
任期満了に伴う大阪府知事選と大阪市長選のダブル選挙の投票が22日、行われた。即日開票の結果、知事は現職松井一郎氏(51)、市長は元衆院議員吉村洋文氏(40)が当選確実となった。
ともに、政界引退を表明している橋下徹大阪市長(46)が代表を務める大阪維の会所属。知事選では自民の推薦で、民主、共産の支援も受けた無所属新人の元府議栗原貴子氏(53)を、市長選では同じく自民推薦の元市議柳本顕氏(41)を打ち破った。
投票が締め切られた午後8時に当選確実が報じられると、大阪市内に設けられた大阪維新の会の会見場にスタッフの大歓声が響いた。会見に臨んだ松井氏は「成長戦略、改革を吉村新市長とともに作っていきたい」、吉村氏も「橋下前市長の改革路線を継承し、大阪を前進させていきたい。市民のみなさんが納得する新たな改革の設計図を作りたい」と決意を示した。
橋下氏も会場を訪れていたが、会見に姿を見せることはなかった。会見に臨む直前の2人を直接祝福。松井氏には「まずは良かった。まさにスタート。吉村新市長と頑張ってほしい」とエールを送り、吉村氏には「よりよい大阪のために、これがスタートだよ」と熱く語りかけたという。
会見では「橋下氏の政界引退撤回の大義名分もできたのでは?」という質問も飛んだが、松井氏は「民間人に戻った後の個人としての人生は本人が考えるということです」と具体的なことは明言しなかった。橋下氏が「法律政策顧問」として党に関わることについては「相談はさせて頂きますよ。でも党としての意思決定に法律顧問が関与することはありません」と線を引いた。
選挙の争点となった大阪都構想の再挑戦については松井氏は「この結果は、修正の議論を続けて課題を解決する、そうしなさいという民意でもあると思っています」。吉村氏も「議会のみなさんも民意を受けて話し合いができると思っています」と継続すると語った。