今井絵理子「決意」 手話交え出馬会見
今夏の参院選に自民党から比例代表で立候補することが決まった女性4人グループ、SPEEDの今井絵理子(32)が9日、東京・千代田区の同党本部で会見し、出馬を表明した。会見は手話を交えて行い、「今回立候補を決意しました。今井絵理子です」と緊張の面持ち。聴覚障害を持つ長男の存在が出馬を決意させたことを明かし、「明るい希望を持てる社会作りをしたいと思いました」と決意を語った。
ひざが隠れる丈の白い上下のスーツ、足元は白いパンプスで姿を見せた今井は日の丸に一礼してから着席。会見では手話をまじえて「今回、立候補を決意しました。今井絵理子です。今日は初めての場所なので、すごく緊張していますが、きちんとお伝えしたいと思います」と丁寧に語った。
立候補を決意した理由の一つに、息子の存在を挙げた。「私は今まで、歌しか知らなくてずっと生きていました。その時に息子に出会って、こういうこともあるんだなということを知りました。同じ境遇のお母さんたち、障害を持つ子供たちにも出会いました」と話し、「明るい希望を持てる社会作りをしたいと思いました。政治は希望と思います。息子が大きくなった時にこの国に生まれて良かったと思えるようにしたい」と明かした。
地元の沖縄県が抱える基地問題については「基地の負担を軽減したいということは皆さん同じ、共通の思いだと思っています。私は自分の目で見て沖縄の方々の声をきちんと聞いて、真剣に取り組めたらなと思います」とした。
故郷の沖縄振興策を問われると、好きな方言に「なんくるないさあ」を挙げた。この言葉の意味が誤解されていると指摘し、「頑張れば、何とかなる」という意味だと強調。「そういう沖縄の精神も沖縄の魅力の一つと思います」と語った。
SPEEDとしての活動は今後も継続することを明言した。
今井は、04年6月に結婚したロックバンド「175R(イナゴライダー)」のボーカル・SHOGO(35)との間に同年10月、長男が誕生。その後、07年に離婚しシングルマザーとなった。08年には長男が感音性難聴だったことを告白。以降は習得した手話を使ったイベントを開くなど、ボランティア活動に精力的に参加してきた。