宮崎議員、謝罪と議員辞職の全発言
女性タレントとの不倫を報じられた自民党の宮崎謙介衆院議員(35)が12日午前、衆議院第二議員会館で会見し、議員辞職を表明した。その冒頭発言の全文は以下の通り。
◇ ◇
午前10時45分、会見の席についた宮崎議員は、トレードマークの長髪を刈って襟足を見せていた。席につくと、フラッシュの放列の中でまず深々と一礼。大きく息をしてから-。
【謝罪】
「この度マスコミで報じられている件につきまして、私の不適切な行為により多くの皆様に多大なるご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます(と立ち上がって一礼)。そして、私を信じて応援して下さった皆様方、すべての皆様方に心からお詫びを申し上げたいと思います。誠に申し訳ございませんでした(立ち上がって一礼)」
「(手元のメモを見てから)京都の有権者の皆様、先輩・同僚議員の皆様、私が所属をしております自民党及びご支援いただきました公明党、その他各種団体、支えて下さった皆様方に心からお詫びを申し上げます(と一礼)。そして何より、妻とその家族の皆様、妻を支援して下さっているすべての皆様、本当に申し訳ありませんでした(とさらに深く一礼)。最後に男性の育児休業について、賛否にかかわらず真剣に考えて下さった方々に、深く深く、お詫びを申し上げます(と一礼)」
【不倫経緯】
「今回の経緯について、私からご説明します。1月4日の今国会開会日に、着物の着付けを第一議員会館におきまして、来ていただいた方の1人が今回の報道されている方でございます。その時が初めての方とお会いしたタイミングでございます。その後、SNSで丁寧なメッセージをいただきました。そこから連絡のやり取りが始まりました。電話やメールのやり取りでコミュニケーションを取り(深く息をついて)、お会いしたのは3回だと記憶しております。京都でお会いしたのが最後です。今現在は連絡を取っておりません」
【妻に対して】
「妻には、一部始終を説明しました。その上で、謝罪をしました。産後直後にもかかわらず、妻に対しては大変酷なことをしたと、深く、深く(と声を詰まらせ、)反省しております」
「実は大変な出産でございました。産後が思うように回復をしておりません。これから妻と子供に対し改めてしっかりと謝罪をし、一生涯償って参りたいと思っております」
【育児休暇について】
「本日までお話できなかった理由は、私の状況の整理と、気持ちの整理と、頭が混乱していた、そのために説明が遅れましたことをお詫び申し上げます(と一礼。手元のメモを確認した上で)本日はしっかりとお話ししたいと思います」
「育児休業について、私は男性の育児参加というものが、今の日本の社会において、今の日本の女性活躍と少子化対策の両方を実現するためには男性の育児参加が絶対に必要なものと思っています。その導入として効果的なのが、男性の育児休業の取得だと思います。世の中がこのことについて大きく議論をしてくださり、気運もだんだんと高まって来た中で、私は大きな期待を抱いておりました。にもかかわらず自らの軽率な行動によって水を差してしまったことに対し、言葉には表現できないような、申し訳ない気持ちでいっぱいです。しかし、すべては私の不徳の致すところであり、私が申す資格はないのですが、この流れが止まらないことを願うばかりであります。私の後に日本の多くのリーダーがこの道を切り開いてくれることを切に期待しております」
【議員辞職表明】
「最後に(と、またメモを確認し)私は、高い志をもって政治の世界、国政にチャレンジをし、親戚が4人いるというほとんど落下傘のような状況で政治活動を始めました。その私の5年前のスタートの時から私という一個人を(と瞑目するように目を閉じ)応援して下さった京都3区の、そしてその他の有権者の皆様と、支援者の多くの皆様の気持ちを思うと、この場を通して皆様方にお伝えすることは大変不本意であり、申し訳ない気持ちでいっぱいですが、これからお1人お1人に丁寧に今から話すことに対してご説明はしたいと思います。道半ば、志半ば、成し遂げたい政策、実現したい社会、日本に夢を与えたい、その思いを実現したい気持ちは今でも変わりません。しかしながら、信なくば立たず。国会議員の端くれとして(と瞑目し、しばらく沈黙してから)、自らが主張してきたことと、軽率に行動してしまったことのつじつまが合わないことを、そのことについて深く、深く、深く反省をし、議員辞職をする決意を固めたところでございます。一から出直していつの日かまた、私の理想と実現したい政治を追い求めることができる資格を与えていただけるように、出直して参りたいと思います。すべての皆様に、そして妻と子に対し、深く、深くお詫びを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした(と約7秒間頭を下げ、再び上げると、肩の力を抜いてペットボトルの水を飲んだ)」