米朝襲名権は100万円?長男が持ちかけ
人間国宝で落語家の桂米朝さんが亡くなって1年となった19日、神戸市内で筆頭弟子の桂ざこば(68)らが出演し、落語会「桂米朝一門会」が賑やかに上演された。
ざこばは噺のまくらで、今月14日に米朝さんの「一年祭」の神事と「形見分け」があり、事前に長男の桂米團治(57)から届いた案内状に「何を間違うたか“片見分け”と書いてきよった。うちの師匠はマグロの二枚おろしか?」と暴露。米朝さん愛用の羽織や背広などを、見栄を張って若手から順に選ぶように言ったところ「最後は何にも残ってなかった」と泣きマネをして笑わせた。
「まあ、師匠にいろいろ教えてもろた言葉と、いろんな所に連れて行ってもろたんが形見です」。
一方で、米朝さんが有名なプロ棋士から贈られたはずの将棋盤を「腹の底では(形見分けで)狙ろてますけど、まだ見つからへんのです」とも。内弟子時代には、将棋で米朝さんに勝ち、ほめられると思ったところ、米朝さんが「二階あがって寝る!」とふて寝してしまった思い出も明かした。
また桂南光(64)は「次の米朝は誰が継ぐんでしょうか?まだ決まってませんけど、賭けたらあきませんで」と笑わせた。
以前に、米團治から酒の席で「兄さん、私は『米朝』を継ぎませんからお金で買いませんか?100万円」と持ちかけられたことを暴露。それを知った米朝さんが「あいつ、そんなこと言うとったか!」と怒ったかと思えば「ワシに直接言うてきたら50万でええで」と持ちかけてきたことを明かし「本当の話ですよ。あの親子はホンマに…」とボヤいて、客席を沸かせていた。