難病乗り越え朝ドラヒロイン 芳根京子

 今年10月3日スタートの次期NHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」のヒロインにデビュー3年目の女優・芳根京子=よしね・きょうこ=(19)が決まり、6日、大阪と東京の同局で会見が行われた。東京での会見では、中学2年の時に難病「ギラン・バレー症候群」を発症し、その後克服したことを明かし、「命の重さを実感しました」と話した。朝ドラは15年前期「まれ」から4作連続の挑戦で、“4度目の正直”でヒロインの座を射止めた。

 ギラン・バレー症候群は国指定の特定疾患。運動神経の障害を起こし、手足に力が入らなくなる病気で、症状が進行すると、歩行困難や呼吸困難、顔面麻痺が生じたり、ものが飲み込めなくなったりすることもある。芳根は「中学2年生の時に、力が入らなくなる病気になったことがありまして。今は完治して、支障はないんですけど、1年間学校に普通に通うのは難しい時期がありました」と話し、病名をギラン・バレー症候群と明かした。

 女優・大原麗子さんも長く患い、闘病中に亡くなった難病。「本当に少ない可能性でこの病気で亡くなった方もいるという話を病院で聞いて、そこから命の重さを自分で実感しました」と話した。

 実感したのは「自分はこんなにも周りの方に支えてもらってるんだ」という思い。「それからはちゃんと『ありがとう』とか『ごめんなさい』とか言葉をしっかり、伝えようっていう意識が出てきました。病気を経験したから、ちゃんと自分を持とう、って思えたのかな、変わったのかな、って思います」と笑顔で語った。

 2261人の応募者から、ヒロイン「坂東すみれ」役に抜てき。5日に合格を伝えられ、クラッカーで祝福された際には、驚きと喜びで涙。一夜明けた会見でも「いろんなことが突然起こって…。不思議な気持ちで、お姫様になったような気分です」と戸惑いを隠せなかった。

 13年にフジ系ドラマ「ラスト・シンデレラ」でデビュー。14年前期の朝ドラ「花子とアン」でヒロインの親友・蓮子(仲間由紀恵)の娘役を好演し、15年にTBS系ドラマ「表参道高校合唱部!」で初主演。現在は福士蒼汰らとともに三ツ矢サイダーのCMに出演している。

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