木村多江 父急逝で21歳で家族背負う
NHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」にヒロインの母・君子役で出演する木村多江(45)が9日、同局「土曜スタジオパーク」に生出演。21歳で父(享年49)を亡くし、“とと姉ちゃん”さながらに、家族を背負って生きてきたことを明かした。
「とと姉ちゃん」は幼くして「とと(父)」を亡くした長女・常子(高畑充希)が、母、2人の妹を「とと」代わりとなって、背負って奮闘し、小さな幸せに喜びをみつけながら生きる物語。
木村は、亡き父から中学時代に言われた「人生には同じ量の悲しみと喜びがある」という言葉を紹介。「父が亡くなって、本当に人間には喜びと悲しみが両方訪れるんだな、と知った。でも悲しみは小さな幸せをちょっとずつ見つけて、大きな喜びに変わらなくても、(小さな喜びに)変換していくってことでもあるんだな、と。父の言った言葉が私の中で大切なものになっていきました」と穏やかに語った。
木村が21歳の時、父が49歳で急逝。弟はまだ学生。木村は駆け出しの女優で、朝から晩までバイトを3つ掛け持ちして家計を助けた。
「大変でしたね。当時弟はまだ学生ですから、お金もかかるし、大黒柱がなくなるってのは、金銭的にはつらいし。(父を)失って初めて、家族4人、何でもない暮らしが幸せだったんだ、って(気付いた)。だから私も常子みたいに、私がしっかりして家族を背負っていかないと、とずっと頑張っていたところはありますね」とヒロインに自身を重ねた。
ドラマについては「この家族が小さな幸せを積み重ねて積み重ねて丁寧に丁寧に生きてるので、すごく共感した。台本読んだ時に、幸せだなー、って(思った)。何とか前に進んでいく(ヒロインたち)、私もそうありたいと思ってる」と微笑みを浮かべていた。