染五郎 ベガス公演でムーンウォーク
歌舞伎俳優の市川染五郎(43)が3日(日本時間4日)、米ラスベガスの劇場で主演の新作歌舞伎「KABUKI LION 獅子王」の初日公演を行った。染五郎は「こういうことをやりたい、できたらいいなと思うことが、幕を開けて始まった…、これはもう、ブレーキのないスタートだと思っています」と興奮気味だった。
日本の伝統的な劇場とは違い、スクリーンを使った最新映像や観客を巻き込んだ演出もあった。「こちらの方にできるだけ多く見ていただく、それが目標です。一年中公演を、それも世界中の人がこの作品を上演する、世界中の人に歌舞伎を演じていただく、そこを目ざします」と壮大な夢を膨らませた。
作品は、親獅子が子獅子を石橋から突き落としてはい上がるのを見守る「石橋」がベース。染五郎はげたでのタップダンスや、マイケル・ジャクソンさんのお面を付けてムーンウオークを披露するなどラスベガスらしい演出を盛り込んだ。
一方で、花魁道中や水を使った大立ち回り、クライマックスでの親子獅子の毛振りなど、これぞ歌舞伎という場面も数多くあり、観客は大興奮。カーテンコールで出演者たちはスタンディングオベーションで迎えられた。