柿澤勇人 恩師・蜷川氏の思い出に涙
俳優の柿澤勇人(28)が13日、都内で主演ミュージカル「ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~」(6月6日初日、東京・シアタークリエ)の稽古を公開し、恩師・蜷川幸雄氏の死に涙した。
柿澤は蜷川氏が演出した「海辺のカフカ」に12、14、15年に出演。特に昨年は同氏の生誕80年を記念する世界ツアーに参加した。柿澤は「いわゆる“1000本ノック”でした。蜷川さんから『死ねこの野郎』、『下手くそ、やめちまえ』と言われ、家に帰って40度の熱を出したこともあります。『お前、自分の芝居を疑え』という言葉が胸に残っています」と振り返った。
柿澤は「あっちの世界で、僕を見てたら『つまんねえ芝居してるな』って言ってるんじゃないでしょうか」と言うと涙で声を詰まらせ、「僕の芝居を変えてくれた人です」と感謝した。
同舞台の演出を担当する俳優・岸谷五朗(51)も「ショックを受けていない演劇関係者はいないでしょう。不可能なことを具現化するパワーがあった」と追悼した。