桂文枝 上方落語協会会長は今期限り
上方落語協会の定期総会が22日、大阪市内で行われ、桂文枝会長(72)が今任期限りで会長職の勇退を発表した。理由については年齢と多忙を挙げ、2月に報じられた演歌歌手・紫艶との不倫騒動には言及しなかった。
文枝は「3月末の会長選で再任され、2年の任期を終えると75歳になる。最後の2年間にしたいと考えており、会執行部の充実をはかりたい」と話した。文枝の意向を踏まえ、この日行われた総会と理事会では副会長をこれまでの2人から5人体制に増員。それぞれに繁昌亭担当、外部公演担当など担当とし、役割を細分化していくとことなどが承認された。
会長として2003年7月から8期目を迎える文枝は「桂春之輔副会長に『死ぬまでやれ』と言われたが、自分もほかにやりたいことがある。やれることはやったし、あと2年間で次期会長を選び、盤石な上方落語界を作らないと。それが四天王(3代目桂米朝、5代目桂文枝、3代目桂春団治、6代目笑福亭松鶴)を失った後の私の役目」と決意を表した。
副会長を増員した理由については「会長が地方などへ出ている時、いずれかの副会長が代役をできる」と説明した。
これまでの戦略室長から副会長・外部公演担当に変更となる桂きん枝は「落語をよりよい条件でできるように、理事に報告しながらやっていきたい」と意気込みを語った。
また、今年で開場10周年を迎える繁昌亭の客席リニューアルや、新たにサラリーマンらを対象にした夜間の寄席の開催も発表された。