「毎日王冠・Ｇ２」（１２日、東京）

　ゴール前でグイッとひと伸び。８番人気のエアソミュールが力強く抜け出し、天皇賞・秋（１１月２日・東京）の優先出走権を獲得した。

　前半の１０００メートルを５９秒１のハイペースで飛ばした１１番人気のサンレイレーザーが、開幕週のきれいな馬場を存分に生かして粘りに粘ったが、中団から馬群をこじ開けるように伸びてきたエアソミュールが、ゴール寸前で首差かわし、１分４５秒２のタイムで６月の鳴尾記念に続く２つ目の重賞タイトルをもぎ取った。「最後にもう一段伸びてくれたので勝てると思った」と武豊騎手は会心の笑み。

　１２年１２月の金鯱賞（１２着）以来のコンビだったが、「以前より乗りやすくなっていた。気性面の難しい馬だけど、この馬でこれだけ折り合えたのは初めて。スタッフがさすがですね。この先が楽しみになりました。僕もこの秋は目立ちたいですね」と、秋のＧ１戦線での活躍を誓った。２着にはサンレイレーザーが逃げ粘り、首差の３着には５番人気スピルバーグで、３連単は３８万超馬券と荒れた。１番人気のワールドエースは見せ場なく１３着に敗れた。