菊花賞、JC制したエピファネイア引退

 13年菊花賞、14年ジャパンCなどを制したエピファネイア(牡5歳、栗東・角居)が30日、左前繋靱帯炎(けいじんたいえん)のため、現役を引退することが所属するキャロットクラブの公式ホームページ上で発表された。角居勝彦調教師は「繋靱帯の痛みというのは、どうしても(治癒に)時間がかかる病です。また、治癒したとしても再発の可能性が高く、その後の経過を考えても無理に復帰を考えることがベストとは思いません。非常に無念ではありますが、いつかエピファネイアの子どもたちに携われる日を楽しみにしていますし、自身を超えるような馬を世に送り出してもらいたいと願っています」とホームページ上でコメント。今後は社台スタリオンステーションでのスタッドインが予定され、血統継承の使命を全うしていく。

 同馬は父シンボリクリスエス、母シーザリオ(母の父スペシャルウィーク)という血統で、12年10月の京都でデビュー。ラジオNIKKEI杯2歳Sまで無傷3連勝を決め、世代のトップグループに入った。13年の皐月賞ではロゴタイプの2着、ダービーではキズナの2着と涙をのんだものの、クラシック3冠最後の菊花賞では後続に5馬身差の完勝。日米オークスを制したシーザリオとの母子クラシック制覇を成し遂げた。

 14年のジャパンCでは、ジャスタウェイに4馬身差をつける圧勝劇を披露。このパフォーマンスが評価され、IFHA(国際競馬統括機関連盟)から発表された「ロンジンワールドベストレースホースランキング」では世界2位(1位はジャスタウェイ)にランクインした。

 15年はドバイワールドカップに挑戦するも9着に。帰国初戦の宝塚記念で巻き返しを狙ったが、1週前追い切り後に左前繋靱帯炎が判明して回避。ドバイ遠征がラストランとなった。

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