【競輪】近藤龍徳の父・幸徳が大喜び

 23日にサマーナイトフェスティバルを近藤龍徳(24)=愛知・101期・S2=が優勝したことを受けて、奈良競輪に出走中の近藤幸徳(52)=愛知・52期・A2=が、父としての喜びを、一夜明けた24日に語った。

 奈良競輪場内の選手宿舎ロビーにあるテレビで、次男・龍徳を見守ったと父・幸徳。「中部の選手はもちろん、ほかの選手も30人ぐらいでね。タツ(龍徳)の師匠の鰐渕正利君(愛知)も一緒に見ていました」と明かす。

 レースは原田研太朗(徳島)が先行して、浅井康太(三重)が5番手。その浅井を近藤龍徳が追う展開だった。「康太がまくっていけば、タツが付いていける展開かなと思ったけど、4番手の小埜正義君(千葉)が先に動いたでしょ。それで後ろからも新田祐大君(福島)が来てね。一瞬、タツを見失いかけた」と激戦を凝視。「それでも最終2センターあたりで『タツじゃないか!?』と気づいてね。ゴールしたあとは、表彰式まで10分ぐらい時間があるじゃないですか。なんだかボーッとしてしまいました。選手としてではなく、完全に父親の気持ちで見ていましたね」と、にわかに信じられない様子で息子の快挙を見守った。「いつもは早く寝るんだけど、気持ちが高ぶってしまって、夜遅くまで鰐渕君とこれまでのことを振り返って話しました」と語った。

 龍徳に対しての選手としての育成は、師匠の鰐渕に任せているという。「僕は選手としてよりも父親目線。技術面や練習は鰐渕君が見てくれる。僕からは体調管理の仕方とか、そういうアドバイスだけ」と話す。

 龍徳が昨年末に制したヤンググランプリ(岸和田)の賞金500万円を、たった2カ月で使い果たしたエピソードなどについても触れた。「(優勝の記事が載った)新聞を見ていたら、またそんなことを言っていたみたいですね」と少々あきれた様子。「でも、今回も『脚はないけど、勝負強さはある』と言っていたりしてね。考えてみたら、確かに高校生ぐらいから、そういう勝負強さはあるなと思い出しますね。有言実行というか、自分でそうやって追い込むことで、今までも来ているから」とビッグマウスぶりには、あきれつつも結果を出していることを認めているようだ。

 2回目のG2タイトルを手にしたことで「今後がどうなるかだよね。ここから先の努力は、何倍も厳しいものになると思う」と父親としても表情を引き締める。「この次のG1という目標も出てくる。G2を(2回も)獲っても、努力しなければすぐに落ちてしまう世界。本人次第ですよね。親としては心配半分、期待半分という感じです」と今後の龍徳の活躍を願っていた。

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