【秋華賞】光った浜中の好判断

 「秋華賞・G1」(18日、京都) 1番人気のミッキークイーンが直線抜け出してV。オークスに続く牝馬2冠を達成した。鞍上の浜中は昨年のショウナンパンドラに続くレース連覇。勝ち時計の1分56秒9は、1年前の記録を0秒1更新するレースレコードで、ディープインパクト産駒は史上最速でのJRA重賞通算100勝到達となった。

 前後半1000メートル57秒4+59秒5で1分56秒9。その差2秒1もの超ハイペースがレコード決着を演出した。 ミッキークイーンに2冠をもたらしたのは、その高速決着を読み、柔軟に対応した浜中の判断だ。時計の速い馬場では、いくらペースが速くなっても、これまでの後方一気では届かない。不利にも思えた大外枠を味方につけ、スタートから手綱を押してスムーズに中団に取りついた。 レコードが飛び出す決着で勝ち切るためには、ロスを最小限に抑えることも不可欠となる。直線では1番人気馬にありがちな外へ進路を取る安全策ではなく、馬込みに突っ込むことを選択。4角手前からゴーサインを送りながらも、ラストまで伸び続けられたのは距離ロスを避けるだけでなく、デビューからずっと乗り続けているパートナーの使える脚を完全に把握していたからこそだろう。

 一方、桜花賞馬レッツゴードンキは激流の中で、ハミをかみながらの追走。完全に自滅した格好だ。G1馬2頭の明暗がくっきりと表れた一戦となった。

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