イチ、盗塁“青信号” 41歳の足に信頼

2戦8打席ぶりに安打を記録したイチロー=フロリダ州ジュピター(撮影・小林信行)
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 「オープン戦、マーリンズ4-2タイガース」(15日、ジュピター)

 マーリンズのイチロー外野手(41)は15日(日本時間16日)、タイガースとのオープン戦に「7番・指名打者」で出場し、3打数1安打。六回に2戦8打席ぶりの安打となる中前打を放った。

 二回の第1打席は昨季15勝の右腕サイモンの初球を打って出て左飛。四回は同じ投手に対し、カウント2-1からの4球目、146キロ速球を二ゴロ。六回は左腕のハーディがツーボールから投じた3球目をバットの芯を外しながら中前へ落とした。次打者の初球に今オープン戦初の二盗を試みたが、アウトになった。

 試合は、マーリンズが4-2で勝った。

 果敢に攻めた。六回。相手左腕の2度のけん制球をかわしたイチローがスタートを切った。初めて試みた盗塁は際どい判定に見えたプレーだったが、試合後は「タイミングはセーフだけど、最後踏めなかった、ベースを。(滑り込んだ後、二塁の)手前で止まっちゃった。なんでか知らないけど」とアウトの理由を説明した。

 二塁を陥れることはできなかったが、マーリンズ首脳陣のイチローの足への信頼は厚い。コーチ陣の1人は「イチローが出塁したら基本的にグリーンライト(青信号)。この考えは公式戦に入っても変わらない。自分のタイミングでいつでも走っていい」と言った。その言葉どおり、10日のナショナルズ戦で二回に試みた二盗(結果はファウル)もイチロー自身の判断で走ったものだ。

 新たなブランドのスパイクで臨むメジャー15年目。「盗塁の動きで(感覚が)どうなるか。そういうのは実際に動いてみないと感触として得られない」と話す一方で「僕の体がまだ実戦で100%動けるという感触ではない」と臨戦態勢が整っていないことも明かした。

 メジャー通算487盗塁、日米通算686盗塁。プロでは1994年からここまで21年連続で2桁盗塁を記録している。メジャー野手最年長に与えられた“青信号”。イチローがその期待にこたえて節目の数字を駆け抜ける。

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