ムネリン、非情のマイナー降格
「ブルージェイズ4x-3マーリンズ」(9日、トロント)
ブルージェイズの川崎宗則内野手(34)が先発を外れ、1点を追う八回2死一塁の場面で一塁走者の代走として途中出場。九回からは二塁の守備に就き、打席の機会はなかった。チームは2-3の九回に主砲、エンカーナシオンが逆転サヨナラ2ランを放ち、7連勝。勝率を5割に戻した。
劇的勝利に沸くクラブハウスで川崎が複雑な表情を浮かべた。試合後の会見でギボンズ監督が川崎のマイナー降格を発表。あす10日の試合で先発予定だったサンチェスがけがで登板を回避。マイナーから先発投手を補充する代わりに川崎が落とされることになった。
今季の川崎は3Aバファローで開幕を迎え、5月22日にメジャー昇格を果たすもわずか3日で3Aへ逆戻り。同31日に2度目のメジャー昇格を果たすと、チームは7勝2敗と絶好調。川崎も7日のアストロズ戦で代打で二塁打を放ってサヨナラ勝利をお膳立て。さらに先発出場した前日のマーリンズ戦では適時二塁打で今季初打点を記録するなど、存在感を示していた。この日も代走で登場すると本拠地が大きく沸いた。
まさに非情とも言える通告だが、川崎は「こういうこともある。何の問題もない。いつも通りです。だって、体は元気なんだもん、病気になってないんだもん」と明るく話した。前日の試合ではマーリンズのイチローとスタメンで“競演”。「イチローさんに会わせてくれたから、これで、プラマイ、プラス。ゼロじゃない。プラマイ、プラスっすよ。機嫌はいいよ」と声を上げて笑った。
この日の試合終了時間は午後9時23分。翌日には車で約2時間半の場所にあるニューヨーク州バファローで午前10時半開始の試合に出場する予定。最後は「SEE YOU SOON(すぐに会いましょう)」との言葉で締め、3度目のメジャー昇格に意欲を見せた。