イチロー、攻めの走りで適時三塁打
「ブルージェイズ7-2マーリンズ」(10日、トロント)
マーリンズのイチロー外野手(41)は「9番・右翼」で出場し、3打数1安打、1打点で打率を・273とした。メジャー通算2880安打で歴代39位のフランキー・フリッシュに並んだ。試合は、マーリンズ投手陣が4本塁打を許すなどして完敗。3連敗で借金は今季最多タイの12となった。
果敢に攻めた。5点を追う五回2死一塁。イチローがカウント1-2と追い込まれながら4球目のチェンジアップを右中間へはじき返し、快足を飛ばした。敵地を埋めた4万4千人がざわつく中、一塁を回って二塁を蹴る。最後は足から滑り込み、三塁手のタッチよりもわずかに早くベースに達した。2球目には自打球が右足つま先を直撃し苦悶の表情を浮かべていた。痛みを押して突き進んだ。
指名打者で出場した前夜の試合は4打数無安打。対戦打率・429と相性のいいはずの先発左腕、バーリには3打席とも封じられた。日々の結果が今後の起用に影響する控えの身。「レギュラーでやってるのとは違います。そりゃそうです」。“明日”につながる1本となった。
同カード3連戦の前日に全試合スタメン起用を明言し、「非常に楽しみにしている」と話していたジェニングス監督は、チームに1点目をもたらした一打を「ナイス・ジョブだった」と称えた。
四回の守備では悔しいプレーもあった。頭上を越えようとする大飛球をギリギリのところで捕り損ねた。「落下地点のイメージがちょっとズレた。(打球から)目を切った後、到達地点を間違いました」。捕球していれば、超ファインプレー。最後はフェンスに体を打ちつけ、思うようにグラブを伸ばすことができなかった。
シーズン60試合を消化して24勝36敗。3カード連続勝ち越し、波に乗りかけていたチームが敵地で3連敗を喫した。借金12は今季最多タイ。苦しい戦いが続いている。