元中日チェン、初開幕投手は勝敗つかず
「マーリンズ7-8タイガース」(5日・マイアミ)
元中日でマーリンズのウェイン・チェン投手(30)がタイガースとの開幕戦に先発し、5回9安打5失点、3奪三振で勝敗はつかなかった。チームは5点差を跳ね返して九回に追いついたが、延長十一回に力尽きた。
昨オフにオリオールズからフリーエージェントとなり、マーリンズと5年8000万ドル(約88億円)の大型契約を結んだチェン。新天地で任された大役はほろ苦いものとなった。
注目の立ち上がり。いきなり連打を浴び、内野ゴロの間に1点を失った。プレーボールから5球、わずか3分の出来事だった。
本拠地が凍りついたのは二回だ。あっさり2アウトを取り、立ち直ったかに見えたところで8番ゴーズが放った痛烈なライナーを左腕に受けた。顔をしかめるチェン。その衝撃はかなり大きかったはずだったが、投球練習を2球しただけで続投を志願した。
ところが、9番のバーランダー投手に中前へ運ばれてピンチを背負うと、対戦成績13打数6安打と相性の悪い1番・キンズラーに左越え3ランを被弾。五回にも連打の後、犠飛で追加点を許した。
試合後のチェンは打球直撃の後遺症について「自分ではそんなに影響しなかったと思う。感覚的にも(打球を受ける前と)あまり変わらなかった」と言い訳は一切なし。「配球がちょっと悪かった。自分のフォームが崩れている部分もあった」と自己分析した。
順調に回復すれば、次回登板は11日のメッツ戦。「きょうの悪い部分をしっかり修正して次の登板に備えたい」。その目は早くも“あした”を見ていた。