「メッツ１－２マーリンズ」（１２日、ニューヨーク）

　マーリンズのイチロー外野手（４２）はメッツ戦で七回に代打で途中出場し、遊撃内野安打。シーズン６戦目、自身３打席目で初安打を放ってメジャー通算２９３６安打とし、前日まで並んでいた自軍の打撃コーチでもあるバリー・ボンズ（５１）の記録を抜いて歴代単独３４位になった。

　今季初安打は七回だ。同点の２死二塁の好機に代打で登場。敵地ファンの歓声とブーイングが渦巻く中、打席に入ったイチローはワンストライクからの２球目、右腕シンダーガードが外角低めに投じた１５６キロのシンカーを三遊間へ打ち返した。

　相手遊撃手の肩とのスピード勝負。際どいタイミングで一塁を駆け抜けてセーフとなったが、「あれ、アウトでしたけどね」とイチロー。「でもこういうこともあるわね。ヒットをアウトにされたことは何回もありますからね。それは別に悲観する必要はない」と続けた。

　自身の初安打もそこそこにイチローが「あれはすごいプレーですよ」と大絶賛したのは、二塁走者ディートリックの走塁だ。イチローが放った打球を見て一気に三塁を回って本塁を狙った。結果は一塁手の好返球で本塁で憤死。決勝点にはならなかったが、「きょうはディーツ（ディートリックの愛称）ですよ。あんなことできる選手だとは思わなかった」としきりに感心していた。