イチ1番右翼「きょうは刺されました」

 ナショナルズ戦の1回、中前打を放つマーリンズのイチロー=マイアミ(共同)
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 「マーリンズ5-1ナショナルズ」(21日、マイアミ)

 マーリンズのイチロー外野手(42)がナショナルズ戦に「1番・右翼」で出場し、3打数2安打1四球、2得点。今季2度目のマルチヒットでメジャー通算2942安打。打率を・389(18打数7安打)とした。チームは先制された直後の初回の攻撃で同外野手の中前打を足掛かりに逆転に成功し、連敗を「2」で止めた。

 今季初の2戦連続先発出場。前夜は4打数無安打と悔しい思いをしたイチローがうっ憤を晴らした。

 1点を追う初回の打席。昨季2度のノーヒットノーランを達成しているエース右腕、シャーザーに対し、ワンボールからの2球目、内寄りの146キロ直球を中前へ運んだ。1死から3番イエリチの左翼線二塁打で三塁まで進み、休養の主砲スタントンに代わって4番に入ったオズーナの2号3ランで生還した。

 二回1死二塁の好機はツーボールからの3球目が暴投になり、二塁走者が三進。フルカウントからの7球目を見送り、四球で歩いた。

 3点リードの五回は先頭で左前打。追い込まれながらもファウルで粘り、カウント2-2からの9球目、外角の134キロチェンジアップをライナーで弾き返した。後続の2安打で2度目のホームを踏んだ。

 六回2死走者なしの場面は2番手右腕、ベライルに三邪飛。ツーストライクと追い込まれた後、2球目の速球との落差24キロの地面すれすれのカーブをファウルにしたが、4球目、外角高めの146キロを打ち上げた。

 メジャー通算500盗塁まであと「1」。3度出塁し、盗塁を仕掛ける場面はなかったが、2安打2得点で1番打者の役割をしっかり果たした。

 守備では初回と六回に右中間浅くに飛んだ打球をスライディングキャッチで阻止して本拠地を沸かせた。特に後者は滑り込みながら逆シングルで捕球する難度の高いプレーだった。

 試合後のイチローは、この日の起用法は球場入り後に知らされたことを明かし、「きょうは刺されましたね。この1番はびっくりしました」と独特の言い回しで驚きを表現。また、六回の美技については「(目に)入ってたからね、ライト(照明)が」と、打球が視界から消えたため反射的にグローブを逆手で出したことを説明した。

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