イチ4安打「42歳とかやかましいわ」
「マーリンズ7-6レイズ」(23日、マイアミ)
マーリンズのイチロー外野手(42)がレイズ戦に「1番・左翼」で出場し、5打数4安打1打点、1得点。打率を・417とした。2試合ぶり今季2度目の1試合4安打で4年ぶりの3戦連続マルチヒット。メジャー通算2960安打。日米通算4238安打でピート・ローズのもつメジャー最多通算安打記録まであと18本とした。
背中の違和感で欠場中の正左翼手イエリチの代役として今季初の3戦連続先発出場。過去の対戦打率・381(21打数8安打)とカモにしている左腕のムーアからイチローが怒とうの3打席連続安打を披露した。
2点を先制された後の初回の打席で右前打。打者8人で3点を奪う攻撃の口火を切ると、二回には左前打を放って3戦連続マルチ安打をマークした。
イチローはさらに加速する。1点リードの四回2死三塁の好機には右前適時打。4月29日のブルワーズ戦以来の打点でリードを広げ、本拠地を熱狂させた。
締めは同点に追いついた直後の八回1死一塁の打席だ。初対戦の左腕、ロメロの151キロ速球をラインドライブで右前へ。一塁走者を三塁に進める巧打で2番プラドの決勝打をお膳立てした。
11試合連続ベンチスタートの後の3試合連続スタメン。3試合で10安打と大暴れしているイチローは体の状態を問われ、「ごくごく普通です。出ていないときの方がしんどいですもん、体はね」とさらり。二転、三転した試合をものにしたことには「しんどいですけど野球をしてる実感がある。楽しいわけではないけど実感がある」と話した。
42歳以上でシーズン2度の1試合4安打は83年にローズが記録して以来、33年ぶり。また、42歳以上で3試合10安打は1894年8月にキャップ・アーソン以来、122年ぶり。近代野球と呼ばれる1900年以降では初めての偉業となったが、イチローは「42歳とかいいし、もう、ほっとけや、やかましいわ」と言って笑った。