「ボクシング１０回戦」（２３日、大阪城ホール）

　ボクシングのダブル世界戦「ワールドプレミアムボクシング１９　ＴＨＥ　ＲＥＡＬ」のアンダーカードで元世界２階級王者の粟生隆寛（３０）＝帝拳＝が登場。１３７ポンド契約１０回戦で、元ＷＢＣ米大陸スーパーフェザー級王者・マルコ・アントニオ・ロペス（２６）＝メキシコ＝に判定勝ちした。

　２０１２年１０月にガマリエル・ディアス（メキシコ）に判定で敗れ、ＷＢＣ世界スーパーフェザー級王座を失って以来、世界戦から遠ざかっている粟生。ライト級での３階級制覇に向けての“前哨戦”として内容のある勝利が求められたが、タフなメキシカンに苦戦。６回には偶然のバッティングで右目上を切って流血し、９回には相手の左右フックを浴びるなど物足りない内容だった。両者ダウンなしの試合のスコアは９６-９５、９８-９４、９９-９１。１人のジャッジはわずか１ポイント差の勝利だった。

　「きれいに倒すことを狙いすぎた。空回りしましたね。３０歳になっての１試合目ですが、パッとしないで、皆さんにも、自分にもがっかりさせてしまいました。（続いて登場する）長谷川さん、山中さんが火をつけてくれると思うので、僕の試合はあまり思い出さないでください」と決まり悪そうな表情で話した。

　粟生の戦績は３０戦２６勝（１２ＫＯ）３敗１分け。