さいたまスーパーアリーナ（ＳＡ）で大みそかの格闘技イベントが２年ぶりに復活することが８日、明らかになった。ＤＥＥＰが都内で会見し、「ＤＥＥＰ　ＤＲＥＡＭ　ＩＭＰＡＣＴ　２０１４」の開催を発表した。

　佐伯繁代表は「昨年の大みそかにはさいたまＳＡで格闘技が開催されなかった。違うイベントに会場を貸すことも考えられ、自分たちがやらなかったら、永遠に大みそかに格闘技の灯がなくなると思った」と経緯を説明。９月に決断したため、テレビ中継やスポンサー問題はこれからだという。

　佐伯代表は「いま、日本で戦っているファイターと一緒にやろうという考え」とコンセプトを明かし、「おもちゃ箱的なこともやりたいけど難しい。芸人なら（ＤＥＥＰに参戦した）お笑いコンビのタカダ・コーポレーション・おやきさんとかがいるけど」とコメント。ＯＮＥ　ＦＣ世界ライト級王者・青木真也には「ファイトマネーが…」と苦笑しながら興味を示した。当日はオープニングファイトを含め、ケージで約２０試合を予定。ＤＥＥＰのタイトル戦、日本対世界の対抗戦、パンクラスとの対抗戦、ワンマッチ、女子の試合を行う。修斗にも協力を要請済みとした。会場は１万５０００人収容サイズとし、動員目標は８０００人という。

　この日は参加予定のＤＥＥＰライト級王者・北岡悟、ＤＥＥＰフライ級王者・元谷友貴、ＤＥＥＰフェザー級王者・横田一則、長倉立尚が出席。昨年のＩＧＦ「ＩＮＯＫＩ　ＢＯＭ‐ＢＡ‐ＹＥ　２０１３」など１２・３１は３連敗の北岡は「１１年以降は大みそかにしか負けてないし、本当の鬼門。でも、勝てる相手に勝って年越ししたいんじゃなく、負けるんじゃないかみたいな相手に勝って年越ししたい」とコメントし、集大成と位置づけた。

　メーンで引退試合をオファーされた中村和裕は、１０日前の１２・２１ディファ有明大会で引退試合を行う（相手は１０・２６の桜井隆多対中西良行の勝者）。中村は佐伯代表に感謝しつつ、辞退したことを明かし「引退する者がメーンをやるより、ＤＥＥＰにはエネルギッシュな選手がいる。大みそか、さいたまのメーンを経験して、日本格闘技界を背負う存在になってほしい」と後輩に託した。

　代替のメーンについて佐伯代表は「タイトル戦を考えている。各選手とも１１月前半まで試合があるんで、勝敗もあるし、（決定は）それが終わらないと」とした。大みそかのイベントは、すでにＩＧＦが両国国技館で大会を開催することが決定済み。来年以降の開催について、佐伯代表は「もちろん、継続してみたいが、まだ１００％やりますとは言えない」とした。