赤井沙希 王座ならず「負けが現実」

世Ⅳ虎(右)のパンチを食らう赤井沙希=後楽園ホール
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 「スターダム」(23日、後楽園ホール)

 俳優・赤井英和を父に持つタレント・赤井沙希が、世IV虎のワールド・オブ・スターダム王座に挑戦したが、ダイビングセントーンで敗れた。女子で史上初めてプロレス大賞新人賞に輝いた赤井は、元プロボクサーでもある父譲りの右パンチでKO寸前に追い込むなど、見せ場は作った。しかし、地力で上回る王者に屈した。

 ゴング後、リング中央に歩み寄ってガンを飛ばし合うと、先に赤井がヤンキー座り。世IV虎が呼応すると、髪の毛をつかみ合って荒れ模様に。世IV虎は予告通り、顔面ウォッシュで赤井の“命”を破壊にいき、会場はヒートアップした。

 中盤、馬乗りで髪の毛をつかまれてやりたい放題にされた赤井は、ここでぶち切れ。すわった目で右ストレートを4発放ちダウンさせると、8発をたたみ掛けた。世IV虎は何とかカウント9で立ち上がった。

 その後、世IV虎のカウンターのラリアートで形勢逆転。最後はコーナートップから全体重を浴び、トドメを刺された。ベルトを自身のクリスマスプレゼントにできなかった赤井は「負けが現実。実力の差」とうなだれた。“血”を感じさせる堂に入ったパンチについては「初めて人を殴った。アゴってあんなに繊細な音がするんや」と振り返った。

 コメントをしてるうちに怒りがこみ上げてきた。戦うものの本能だった。「最後は真っ白で時間も息も止まった。そうじゃなければ、もう2、3発殴れたと思うと自分に腹が立つ」。初のアウェーで大一番を経験し、たくましくなった美女レスラーが15年もリングを彩る。

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