井上尚、最速2階級制覇へ自信
「WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(30日、東京体育館)
調印式とルールミーティングが28日、都内のホテルで行われた。
史上最速となるプロ8戦目での2階級制覇を目指すWBO世界スーパーフライ級8位の井上尚弥(大橋)は、「過去の試合の中でも一番よく仕上がっている状態。すごく自信があります」と、2階級上げたことで万全のコンディションになったことを強調した。
WBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)は、フライ級とスーパーフライ級で合計27回も防衛している39歳の名チャンピオン。それでも「そろそろ世代交代の時だと思うので、必ず自分がチャンピオンになります」と力強く勝利を宣言した。
そのナルバエスはグローブチェックで王者用に用意された赤のグローブではなく、井上尚と同じ黒のグローブを選択。「同じ条件で戦うのがベストだと思う。黒は見づらいが、赤は見やすい。私はチャンピオンとして意見を言ったつもりだ」と理由を説明。「日本で試合をするのは私の長年の夢だった。勝って輝きたい」とこちらも防衛を確信している様子だった。
ライトフライ級に下げて3階級制覇を目指す、WBC世界同級3位の八重樫東(大橋)は、9月にローマン・ゴンサレス(ニカラグア)に敗れてフライ級の王座を失った直後にチャンスが巡ってきた。「こんな大きな舞台に立てて恵まれている。ただ、自分としてはひとつの試合と捉えているので、目の前の試合を全力で戦いたい」と闘志を表した。対戦相手の同級1位ペドロ・ゲバラ(メキシコ)は、「ヤエガシは日本人特有の献身的な戦いをするボクサー。私も2度目の世界戦なので勝ちたい」と意気込みを示した。
また、プロ入り6戦目に臨むミドル級の村田諒太(帝拳)は、「自分自身が成長している姿をお見せしたい」と世界挑戦がアピールできるような試合内容を約束した。