井上衝撃の2回KO!名王者を4度倒す
「WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(30日、東京体育館)
ボクシングトリプル世界戦のメーンイベントして行われたWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチでは、挑戦者で同級8位の井上尚弥(21)=大橋=が衝撃の2回3分1秒KOで王者のオマール・ナルバエス(39)=アルゼンチン=を破り、世界最短となる8戦目での2階級制覇を達成した。ナルバエスは12度目の防衛に失敗。
4月に日本最短の世界王座奪取となるデビュー6戦目でWBC世界ライトフライ級王座を獲得した井上は9月に初防衛に成功後、王座を返上。フライ級を飛ばしてスーパーフライ級での2階級制覇を狙った。
試合はいきなり動く。開始早々仕掛けた井上がサウスポーのナルバエスに右ストレートを当てて25秒で先制のダウンを奪う。続いて左フックで2度目のダウン。2002年からWBO世界フライ級王座を防衛16度、10年からスーパーフライ級で11度の防衛に成功してきた名王者を一気に追い込む。
2回、反撃に出るナルバエスに左フックをカウンターで決めてこの試合3度目のダウン。終了間際に左ボディーで王者を沈めた。
衝撃の2階級制覇に新王者は「うれしいです。減量から解放されていつもの自分の姿を見せられたと思います」と喜びを語った。今後については「どんな挑戦者でも受けていきたい」と力強く宣言した。
井上の戦績は8戦8勝(7KO)。初のKO負けを喫したナルバエスは47戦43勝(23KO)2敗2分け。