45歳池山直、年長防衛記録更新狙う

 「女子ボクシング・W世界戦」(28日、大阪市アゼリア大正)

 女子W世界戦の調印式、前日計量が27日、大阪市内で行われ、4選手とも一発クリアした。WBO女子世界アトム級王者・池山直(45)=フュチュール=は2度目の防衛戦に「風邪も引かず順調。気持ちで負けないように」と気合十分。相手のノル・グロ(24)=フィリピン=は21歳下ながら「私より上の人はいない」と笑い、「負けたら終わりなのは、いつもなので」と背水の覚悟で臨む。

 池山は昨年5月、44歳7カ月で男女含め国内最年長世界王座を奪取。同9月、45歳2日で国内最年長王座防衛。今回は45歳5カ月で自身の持つ年長防衛記録更新を狙う。

 現在も岡山市職員という公務員の身で、週末に京都のフュチュールジムに通う日々。年度末で仕事も忙しく午後9時までの残業も当たり前。「疲れが取れにくくなってきたのはある」と、平日に完全練習オフを入れるなど、体調管理に努めてきた。

 昨年10月には市民スポーツ栄誉賞を贈られた。同市出身のプロ野球巨人で活躍した「バント職人」川相昌弘(現巨人コーチ)以来、2人目の受賞。「応援してくれる人が広がっているのは感じる。女子ボクシングの認知度が上がれば」とまだまだ防衛記録を重ねるつもりだ。

 WBO女子世界ミニ・フライ級王者・池原シーサー久美子(30)=フュチュール=は初防衛戦。花柄のワンピースを脱ぎ、紫のビキニ姿で計量に臨み、リミットでパス。「デビュー戦から水着。下着の方が恥ずかしい」とセクシーさで相手のジョゼベル・パガデュアン(30)=フィリピン=を圧倒した。

 昨年9月に世界ベルトを奪取して以降、周囲からの応援も激増。「世界王者ってすごい。ベルトの重みを感じるし、絶対渡しません」と力を込めた。

 戦績は池山が9戦7勝(1KO)2敗、グロが11戦7勝(4KO)3敗1分。池原は8戦6勝(3KO)1敗1分、パガデュアンは8戦7勝(4KO)1敗。

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