曙がチャンピオン・カーニバル初優勝!

優勝し、ポーズをきめる曙
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 「全日本」(25日、後楽園ホール)

 全日本プロレスの元横綱・曙が諏訪魔を下し、4度目の出場で春の祭典を果たした。この日の最終公式戦で、難敵ジョー・ドーリングを4分強で沈めて決勝進出が決定。スタミナを温存した上に、運も味方した。諏訪魔は大森隆男戦後、同点になった潮崎豪とのAブロック代表決定戦を行い、1日3試合を強いられた。

 厳しい“ハンディ”にも奮闘した諏訪魔が張り手を浴びせた後、状況が一変した。鬼の形相に変わった横綱が、観客もどよめくすさまじい張り手ラッシュの返礼。ダメージの大きい諏訪魔に河津落としを浴びせ、ヨコヅナインパクトでとどめを刺した。

 うれしい栄冠だった。3冠王者として臨んだ昨年は体調不良で途中リタイヤ。不整脈などで入院し、ベルトも返上を余儀なくされた。「2度とプロレスができなくなるかと思った」。カテーテル手術を経て8月に4カ月ぶりに復帰した元横綱は「つらいときこそ頑張れる」と努力を続け、この日を待った。試合後は満面の笑みでファンと万歳三唱し、喜びを分かち合った。

 もちろん、次は潮崎豪の持つ3冠王座奪回へ向かう。「潮崎!オレが預けたベルトを取りに行くぞ!」と高らかに宣言した。逆に潮崎は受諾の代わりに、宮原健斗とともに曙が吉江豊と保持する世界タッグ王座(旧インターナショナル&PWF)挑戦を要求。曙は「喜んで」と即答した。「今の曙の方が、3冠持ってたときより多分強い」。完全復活した元横綱が、史上10人目の“5冠王”に挑む。

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