9・16京都で“南京都高対決”

 ボクシングのウォズジムは10日、日本バンタム級王者・大森将平(22)が同級6位・向井寛史(29)=六島=と、日本ライト級王者・徳永幸大(25)が同級1位・鈴木悠平(25)=真正=と9月16日、京都市・島津アリーナで初防衛戦を行うことを発表し、京都市内で4選手が会見した。

 大森は4月13日、京都のジムに25年ぶり王座を持たらしたホープ。京都で行う史上初のタイトル戦で南京都高(現京都広学館高)の先輩を迎え撃つ。

 ロンドン五輪金メダリスト・村田諒太、WBC世界バンタム級王者・山中慎介を輩出した名門出身で、ともに名伯楽・故武元前川監督の教え子。“武元軍団”が古都で真っ二つに割れる決戦に「向井先輩は高校時代に指導していただいた。成長した姿を見せたい。気持ちはチャレンジャーとして挑みたい。KOでアピールできたら。南京都のボクシングで日本のボクシングを盛り上げたい」と真っ向勝負を宣言した。

 大森は“神の左”山中を目標に、KOを量産するホープ。「神に対抗して“魔の左”」と自らの必殺レフトを名付けた。初防衛戦をクリアすれば、次戦にも世界初挑戦が視界に入る。夢は山中との世界王座統一戦。まずは向井相手に“先輩斬り”を果たす。

 向井は2度の世界戦挑戦経験があるテクニシャン。高校時代は同級生の村田が主将で自身は副主将を務めた。フライ級、スーパーフライ級を主戦場としてきたが階級を上げた前戦で勝利し、バンタム級でランク入り。

 「今年で30歳になる。世界を目指すなら伸び盛りに勝っておかないと、自分の伸びしろはない。南京都でボクシングを始めて、日本タイトル戦を京都でできるのは縁。先輩の意地、先輩は強いというのを見せたい」と、プライドをにじませた。

 大学4年時に高校1年の大森を教えた記憶があり、「武元先生から教わったことを(大森には)言っただけ。でも言った限りは、胸を張って、教えたことを見せたい。村田からは『大森はお前のボクシングに似ている』と言われた。似ていると言われた以上、気になっていた。お互い駆け引きするのが楽しみ」と技術戦なら絶対の自信をあふれさせた。

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