藤波辰爾 “爆弾”の腰を手術していた
プロレスラーの藤波辰爾(61)が25日、都内で会見し、3日に都内の病院で古傷の腰を手術していたことを発表した。現役続行のための決断だったという。手術は無事に成功し、「ウソみたいに痛みがない」と明るい表情で話した。しかし、回復途上とあって、10月1日から東京、大阪(3日)、福岡(4日)で開催される自身のWWE殿堂入り記念シリーズは欠場する。代役は志願した長男のLEONAが務め、3大会とも1日2試合こなす。
レスラー生活44年の藤波の腰は新日本時代の89年、ビッグバン・ベイダー戦で痛め、椎間板ヘルニアの診断で1年3カ月の戦線離脱を強いられた“爆弾”。当時はメスを入れなかったが、夏ごろに「これまでと違う痛み」に襲われ、ヘルニアに加えて脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)症と診断された。
このままでは歩行もままならなくなるというだけでなく、リングに立ち続ける強い気持ちは変わらなかった。主治医に考えを伝えると、「治しましょう」と背中を押され、手術に踏み切ったという。8月27日に入院し、9月3日に手術。翌4日からは軽い歩行訓練を開始し、17日に退院したという。経過は順調で24日の診察で「腰をねじったりしない形であれば、運動してもいい」と太鼓判を押されたという。
唯一の現役選手としてのWWE殿堂入りを誇りに思っている。それだけに、記念シリーズの欠場は断腸の思いだった。「会場には行きますし、事情説明やできるだけのファンサービスもします」と謝罪した。3大会ともメーンに組まれたカードは変更せざるを得なくなり、代役を探していたところ、LEONAが名乗りを上げた。
会見に同席したLEONAは「父が現役で貫いてきたのは、リングには最善の状態で上がりたいということ。今回はその域に達しない。(代役で)ほかの選手を検討すると聞いて、自分はカードが決まっていたけど、僕が出なければ、藤波2世として戦っていく以上、引っ込みがつかない。どうしてもとお願いした」と思いを明かした。
申し出を承諾した藤波は現役続行への思いに「一本立ちしていないLEONAを手ほどきしたい」という理由もあることを明かした。すでにWRESTLE‐1の10月31日・後楽園ホール大会が発表されており、藤波は「そこを目指して(リハビリを)頑張りたい」と早期復帰を目指すとした。