“小坂3兄弟”、白星そろい踏み
「ボクシング」(13日、神戸市立中央体育館)
真正ジム所属の小坂兄弟3人が白星そろい踏みだ。先陣は今年4月にデビューした三男・烈(17)。スーパーフェザー級4回戦で篠田貴寛(奈良)を判定2-1で辛くも退け、3戦3勝とした。
控え室でアップをしながら、気が気でなかったのが東洋太平洋フライ級10位の二男・駿(20)。歓声が上がるたびに「烈に何が起きたんじゃ!」と弟の試合にヒヤヒヤしながら、勝利に安ど。自らの同級8回戦ではコンクルーン・トーコンギル(タイ)を2回1分19秒、右カウンター一撃で沈め、TKO勝利を飾った。2連敗から連勝で戦績を11勝(2KO)2敗とした。
メーンを務めた日本スーパーバンタム級8位の遼(22)は長兄の意地を見せた。同級8回戦で強打の琉球ダド・キャビントイ(フィリピン、琉球)を相手に判定3-0の完勝。1回から左ボディーを執ように打ち続ける持ち味を発揮し、兄弟3連勝締め。「最高の1年だった」と、戦績を11勝(5KO)3敗1分けに伸ばし、15年の試合を終えた。
3兄弟そろい踏みは初めて。遼は「自分の試合以上に緊張した。ドキドキが3倍だった」と3連勝を喜んだ。
3人とも出身は広島・尾道。父がボクシング好きで「かっこいいのう」と、幼少からボクサーにあこがれ続けた。
中学卒業時に長男・遼が父が購入したボクシング雑誌で寮付きのジムを探し、神戸の真正ジムに入門。その後、弟らは中学卒業すると、次々と、兄の後に続いた。
今は3兄弟で一緒に住み生活する。「周りから気持ち悪いと言われるくらい、兄弟の仲はいい。近くのスーパーに行くのも一緒」と3人が口をそろえる結束の固さだ。
それぞれの個性は違い過ぎる。長男は菅原文太のような角刈り。「ボディーを打ち続けるのが自分じゃけえ。それしかできんけえ」と昭和気質の一本気。
二男はスポーツマンらしく髪を刈り上げ、さわやかな風貌。三男は頭の左側だけ刈り上げ、そり込みを入れてチャラさ全開だ。
共通項は「広島」。3人ともトランクスに「尾道」と入れ、地元を背負う。「関西に来たからって、言葉も変えるつもりは全くないけえ。3人とも広島弁は直さんよ。関西のお好み焼きもおいしいけど、お好み焼きはやっぱ広島じゃのう。広島やったら誰だってそうよ。でかい声では言えんけどのう」と、長男は言い切る。
来年、三男は新人王戦線に出陣する。長男、二男のために地元、尾道で真正ジムは興行を打つ予定だ。「チケットを売らんといけんけど地元にあんまり友達おらんのよ。チケット買ってくれるかのう」と長男は頭をかいた。
小坂家は4兄弟で3兄弟の下には末っ子の魁(15)がいるが、ボクシングには興味がない。「痛いとか減量が苦しいとか上を見てるから、嫌らしいです」と二男は残念がる。
兄弟3人で目指すはもちろん世界王者。「みんなアホじゃけえ、言葉にはせんけど、ボクシングやるんなら、世界王者しかない、いうのは互いに分かっとるじゃろう」。長男が、兄弟を代表して、高らかに宣言した。
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