しずちゃん 山里に感謝のジョーク
アマチュア女子ボクシングからの引退を表明した南海キャンディーズ・山崎静代(36)が19日、大阪市内で会見した。ミドル級で2016年リオデジャネイロ五輪出場を目指したが、「心も体もついていかなくなった」と心身ともにストレスが極限に達したことを理由に4年半の競技人生に幕を引いた。これからは芸人一本の道を進む。相方の山里亮太には「好きにやらせてもらった。対戦することはなくなったので1人のめがね(山里)に集中して、殴っていきたい」と笑わせた。
黒いパンツスーツ、白いシャツで緊張した面持ちで登場したしずちゃん。印象に残る試合を問われると、涙があふれた。「2012年の五輪予選の世界選手権の1勝が1番大きい試合。もうすごいうれしくて、あんなうれしいことない。それまですごく苦しかったので、すべて報われたのがあの試合。ボクシングやっていないと味わえない思いが1番大きかった。ボクシングに勝つために毎日、どう生きるか、自分と向き合うのをそれまで知らなかった。自分を見つめ直す、弱い自分を知ることができるし、そういうことをボクシングが教えてくれた」。
12年のロンドン五輪に届かず。16年のリオ五輪へ向けては気持ちが続かなかった。「4月から体調を崩し始めた。過呼吸も頻繁に起きて練習もままならないことが多くなった。ボクシングから1度、離れて、中途半端ではできないと引退を決断した。悔いはない」。9月に日本ボクシング連盟の山根明会長に引退を告げた。
二足のわらじを終え、芸人のしずちゃんに戻る。引退のニュースが日本中を駆け巡ったのは15日夜。相方の山里に対しては「3日前くらいに話しました」とニュースの後に伝えたことを明かし、「びっくりしてましたけど、『お疲れ様』と(言ってくれた)。急にボクシングやる、って言って、最初はすごい反対とかされたけど、好きなようにやらせてくれた。またコンビをやらせてくれて、ありがたいです」と感謝した。
「ずいぶん漫才もやってないし、忘れてしまった。対戦することはなくなったので1人のめがね(山里)に集中して、殴っていきたい」と涙の後にジョークで笑わせた。