八重樫3階級制覇達成!大差判定勝ち

 11回、八重樫(右)の右フックがヒットする
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 「ボクシング・IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ」(29日、有明コロシアム)

 同級8位の挑戦者・八重樫東(32)=大橋=が3-0の大差判定で、王者ハビエル・メンドサ(24)=メキシコ=を破り、3階級制覇を達成した。スコアは117-111、119-109、120-107。日本ジム所属選手の世界3階級は亀田興毅氏、ホルヘ・リナレス(帝拳)、井岡一翔(井岡)に続き4人目。

 WBA世界ミニマム級、WBC世界フライ級の2階級を制した八重樫はフライ級王座陥落後、1階級落としてライトフライ級に転向。昨年12月30日に、3階級制覇を狙ってWBC世界ライトフライ級王座決定戦に臨んだが、ペドロ・ゲバラ(メキシコ)の左ボディーを浴びて7回KO負け。引退の危機とも見られたが、不屈の闘志で再起。5月、8月の前哨戦を連勝して今回、ライトフライ級での世界再挑戦のチャンスを得た。

 オーソドックススタイルの八重樫に対し、王者のメンドサはサウスポー。好戦的な両者の一戦は、序盤からリング中央での打ち合いとなり、2回終了間際には八重樫が右ストレートで王者をぐらつかせる。5回にはパンチで王者の左目上を切り裂いた。その後も八重樫は、24勝中19KOを誇り“コブラ”の異名をとるメンドサの強打を恐れることなく、右ストレートを打ち込む。11回終盤には左右フック連打で王者をダメージを与え、最終回も右フックでKO寸前に追い込んだ。両目を大きく腫らしながらも、有効打で圧倒した“激闘王”八重樫が判定を制した。

 昨年末の屈辱を晴らした八重樫は勝利のコールを受けると、11月に死去した祖母・清水ヨリさんの写真を掲げて号泣。その後、妻と3人の子どもをリングに上がると、ようやく笑顔が浮かんだ。「勝てました~」の第一声に続き「昨年の年末、ボクシングをやめようかと思ったのですが、家族の(現役続行)賛成、みなさんのまだ見たいという声援があり、こうして世界のリングに戻ってくることができました。ありがとうございました」と大声援に感謝した。

 八重樫の通算戦績は28戦23勝(12KO)5敗。2度目の防衛に失敗したメンドサは28戦24勝(19KO)3敗1分け。

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