奥本貴之、無念の流血判定負け
「ボクシング・スーパーフライ級8回戦」(3日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
メーンを務めた日本スーパーフライ級3位の奥本貴之(24)=グリーンツダ=はIBF世界フライ級13位の強豪、エクタワン・モークランペットトンブリー(タイ)に判定1-2で敗れた。
序盤から相手の多彩な右に対処できず、守勢に回った。2回には左をもらい右目の上をカット。それでも闘志前面に前に出て反撃したが、決定的なダメージは与えられず。終盤には左目尻も切り、おびただしい血を流しながら、無情のゴングは鳴った。
試合後は号泣。「悔しいの一言。相手が強かった。また一からやり直しです」と声を絞り出すのがやっとだった。
幼少より空手に打ち込み、中1時に極真空手で世界2位となった逸材。だが「空手では稼げない」ことに気付き、ボクサーに転向した。中3の15歳時にタイでプロデビューし、話題を呼んだ男も24歳になった。
昨年12月の前戦は、東洋ランカーに判定で完勝。「自分はライオンに憧れている」と、野性むき出しの闘争本能が売りながら、勝利には届かなかった。