ランダエタ、ブランク気にせず自信
「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(27日、大田区総合体育館)
王者・田口良一(29)=ワタナベ=の対戦相手で同級7位、元WBA世界ミニマム級暫定王者のファン・ランダエタ(37)=ベネズエラ/カシミ=が22日、東京・西五反田のワタナベジムで軽めの練習を公開した。
06年8月、亀田興毅とのWBA世界ライトフライ級王座決定戦で、ダウンを奪いながら僅差判定負けなどで日本でもなじみのランダエタ。「(04年の)新井田豊戦、亀田興毅戦の時より、経験と知識を積んだ。比べものにならない試合になる」と自信を見せた。
母国では、10年1月から引退状態で「ボクシングの審判、ジャッジや少年野球のコーチをしていた」という。今年の3月に死去したヒルベルト・メンドサWBA会長のバックアップで14年に再起し、昨年6月には来日してトヤマジムへ、さらにカシミジムへと移籍した。「5年はいい休養になったし、ジャッジは勉強になった。26、7歳の時よりずっと体調はいい」と胸を張った。
樫見直幸会長は「最後に何とかチャンスをつくってやりたかった」と、今回の王座挑戦にこぎ着けた。約1カ月半前、長男のファンホセ君(14)が心臓疾患で手術を受けることになり緊急帰国した。タイトルマッチが決定したのはその直後で樫見会長は電話で「試合が決まったぞ。練習せいよ」と伝えた。
ランダエタは両胸に2人の息子の似顔のタトゥーを入れているほど(右胸が長男)の子煩悩。手術が成功し、回復途上にある長男に勝利を届けたいはずだ。「100パーセント、いや150パーセント勝つよ」と、必勝を誓っていた。