ボクシング 江藤光喜が再起戦で勝利
「ボクシング 8回戦」(12日、後楽園ホール)
昨年11月にWBC世界スーパーフライ級王者、カルロス・クアドラス(帝拳)に判定負けした同級9位の江藤光喜(28)=白井・具志堅スポーツ=が、マイケル・エスコビア(フィリピン)を3-0の判定で下し、再起を飾った。
エスコビアは、前日軽量で200グラムオーバーから変わらず、江藤サイドが納得した上で試合が成立した。ふたを開けると、左右のフックを猛烈に振り回し、序盤のペースを握られた。体が半回転するほどのフックに何度も顔面を捕らえられたが、江藤は冷静だった。打ち合いを避け、ジャブを突き、上下に打ち分けた。
中盤以降は打ち疲れたエスコビアのペースが落ちた。逆に江藤はジャブで出はなをくじき、ボディー、アッパーをヒットさせポイントを盛り返した。
江藤は「相手の大振りは、見た目ほどで聞いてはいなかった。ガードの上からだったし、モロにもらったのは1、2発。相手の土俵で闘ってしまう悪い癖も出なかったし、自分としてはジャブと冷静に試合を運べたのが収穫でした」と振り返った。
世界挑戦失敗から再起をかけ、ボクシングそのものの変化を誓ったリング。「今後のことを考えると、内容にこだわりたかった。もう一回、世界を目指して頑張ります」と、手応えをつかむ再起戦となった。