鹿島VS浦和 両軍に手痛いドロー
「J1、鹿島1-1浦和」(26日、カシマ)
浦和はアウェーで鹿島と1-1で引き分けた。先制された浦和は後半18分にFW李忠成のゴールで追いついたが、勝ち越しには至らず。2位のG大阪がFC東京に2-1で勝ったため、浦和の58に対し、G大阪が55と、勝ち点差「3」に詰め寄られた。
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首位浦和と4位鹿島の上位決戦。鹿島は左サイドにMFカイオを先発起用。浦和は前節からスタメン4人を変えた。シャドーにMFマルシオリシャルデスを今季初先発させたほか、右サイドにMF関根、ボランチにMF青木を起用した。左サイドMFには宇賀神が入った。
リーグ戦の鹿島-浦和の成績は鹿島の26勝8分け13敗。鹿島が浦和をカモにしているようにも見えるが、これはJリーグ創設期に浦和が低迷していたころの成績を含んだもの。ペトロビッチ監督が浦和を率いるようになった2012年以降では鹿島は1分4敗と一度も勝てていない。鹿島は負ければ優勝が大きく遠のく、浦和は06年以来の優勝をたぐり寄せるため、どちらも負けられない一戦だ。
試合序盤に浦和にビッグチャンスが訪れた。前半4分、FW興梠がペナルティーエリア内でDF山本にシャツを引っ張り倒されて、PKを獲得した。複数の鹿島の選手が飯田淳平主審に詰め寄るも、判定は覆らず。マルシオリシャルデスがボールをセットした。しかし、鹿島GK曽ヶ端が中央へのシュートを足で止めるビッグセーブ。鹿島サポーターから大喝采を浴びた。
試合が動いたのは前半39分、鹿島の小笠原を中心にピッチを広くつかった攻撃で、左MFカイオがエリア付近からミドル。カーブがかかったシュートは日本代表GK西川を破ってゴールネットを揺らした。
試合はサイドチェンジを巧みに用いる鹿島ペースで進んだ。後半も浦和は攻めあぐねていた。流れを変えるべく後半10分に関根に代えてMF関口を、14分にはマルシオリシャルデスに代えてFW李を投入した。直後の後半18分、右サイドからのパスを中央のバイタルエリアで柏木が受けると、相手3人を引きつけて右へ短いパス。走り込んだMF阿部のシュートは曽ヶ端にセーブされたものの、投入されたばかりの李が詰めて同点とした。
後半39分には、途中出場の鹿島FW豊川がボレーシュートを放つもGK西川がセーブ。直後に浦和・興梠が負傷交代するなど、試合は激しさを増したが、両チームとも決勝点は奪えず、試合終了を迎えた。
下位を突き放したかった浦和と、逆転優勝に望みをかけた鹿島の両クラブに手痛いドローとなった。