なでしこリーグのＡＳ埼玉が９日、元日本代表のＧＫ山郷のぞみが今季限りで現役を引退すると発表した。

　山郷は本庄女子高校から９３年にプリマハムＦＣ（後の伊賀）に加入。さいたまレイナス、浦和、カリフォルニア・ストーム、ＡＳ埼玉でプレーした。

　女子サッカー史上初となる３００試合出場を達成するなど、リーグ戦で３２６試合（チャレンジリーグ含む）に出場。日本代表としては国際Ａマッチに９６試合出場し、９９年の女子Ｗ杯アメリカ大会から０３年、０７年、１１年（優勝）と４大会連続で代表に選出された。８強入りした０４年アテネ五輪にも出場した。

　山郷はクラブを通じ、「女子リーグに初出場してから２１年目の今シーズン、現役引退を決めました。女子サッカー苦難の時代から現在に至るまで、応援してくださったサポーター、関係者、先輩、そして喜びも苦しみも分け合い一緒に闘ってきた仲間に、心から感謝します。悔いのないサッカー人生を送れたのは皆さんのおかげです」とコメントした。最後の大会となる皇后杯へ「自分らしく、チームメート、スタッフと全力を尽くします」と抱負を語った。

　ＡＳ埼玉は１４日に藤枝総合公園サッカー場で皇后杯３回戦を伊賀と戦う。