アギーレ監督「謹慎」に猛反論
サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が27日、スペインの捜査当局に告発されている八百長疑惑について、都内で釈明会見を行った。約40分間の記者会見で潔白を主張したが、最後に強く訴えたのは「推定無罪」の原則だった。
推定無罪とは現代法の原則の一つ。日本の場合は刑事訴訟法第336条に「被告事件が罪とならないとき、又は被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない」という条文がある。
真実が明らかになるまで謹慎をするつもりはないのか-。この質問に、アギーレ監督は強く反論した。「この試合に関わった選手は今でもゲームに出ていますし、このような質問で責められてはいない。今週末もこれまで通り試合で戦っている。サラゴサの幹部も今まで通り、幹部の仕事を続けています。その試合のレフェリーも笛を吹いてます。なぜ彼らと同じように仕事を続けることができないのか」。そして、強い語気のまま「有罪を証明されるまでは何人たりとも無罪と思う。それまで仕事をする権利はある」と続けた。
アギーレ監督の言葉からは、予審が請求されただけという現時点の段階で、騒動になっていること自体に疑問を感じているようだ。「3シーズン前の、とある試合が調査されている段階」と現状を語り、過去に仕事をした国を列挙し、「スペインやメキシコ、アメリカの方々にはこういった質問はされておりません」と、日本の報道にくぎを刺した。
結論が出る前にとりあえず「謹慎する」という考え方は、少なくともアギーレ監督には理解できないもののようだ。