「女子東アジア杯、日本２－０中国」（８日、武漢体育中心）

　最終戦２試合が行われ、既に優勝の可能性が消滅していたサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は地元中国を２－０で下し、今大会初勝利を挙げた。日本は通算１勝２敗の３位で大会を終えた。後半４３分に途中出場のＭＦ横山久美（２１）＝ＡＣ長野＝のゴールで先制すると、同４８分にＭＦ杉田亜未（２３）が追加点を挙げた。

　今大会の“シンデレラ”ＭＦ杉田が再びゴールネットを揺らした。１－０の後半４８分、ＦＷ菅沢のバックパスに走り込んだ背番号２２がペナルティーエリア外から右足でなでしこの勝利を決定付けた。

　「菅沢さんが粘ってくれたおかげ。ゴールを決めたことは自分の中で自信にしたい」

　北朝鮮戦の代表初得点となる豪快な２５メートルミドルシュートに続き、２試合ぶりのスタメン出場でまたもアピールに成功した。

　ボランチとして先発した前半２６分、ゴール左寄りから相手ＧＫの手を弾きゴールポストを直撃するＦＫを放つなど、正確な右足で決定機を演出。後半開始から左ＭＦにポジションを移し、同４３分の先制ゴールの起点にもなった。

　伊賀から唯一の選出で、Ｗ杯杯カナダ大会のサポートメンバーも経験している。普段はチームのスポンサー企業でもある自動車部品メーカー「エクセディ」の工場で作業服に身を包み、事務作業や製造ラインのサポートに従事している。

　出場２戦２発のブレイクに「リオ五輪が憧れから目標になってきた」と自信を深めた２３歳。１５５センチの小さな体に大きな野心を詰め込んだ。