圧勝でも暇じゃないGK西川の仕事

 「W杯アジア2次予選、日本3-0カンボジア」(3日、埼玉)

 日本はカンボジアを破り、今回の予選で初勝利を挙げた。シュートは日本の34本に対し相手はたったの1本。ボール支配率は日本の73・9%に対し相手は26・1%と、ゴール数は物足りなかったものの、データ上は相手を圧倒した。自然とボールに関わる機会がほとんどなくなってしまったのがGK西川周作(29)=浦和。一見すると90分間“暇だった”とも誤解されかねないが、テレビ中継には映らないところで仕事はあった。

 圧勝を「危なげなく試合ができたので良かったです。ある程度、今日みたいなゲームは予測できた」と淡々と振り返った西川。シュートを処理したのは、前半34分にFWソクンペアクのヘディングをキャッチした場面だけだった。ともすれば、集中力が途切れてしまいかねない状況だが、「リスクヘッジ」に気をつかったという。

 「相手の1トップには(吉田)麻也かモリゲ(森重)をつかせていました」と、万が一のカウンターに備えたという。さらに、守備ラインを高く(敵陣寄りに保つ)とるよう指示を出し、攻撃のサポートができるようにした。「声を出し続けることで自分の集中を高めて試合に入っていける」と、“蚊帳の外”にならないようにしていた。

 その中でも、長友へ長いパスを通すなど、持ち味の正確なキックはアピールした。GKはどうしても、ピンチになる回数が多いほど脚光を浴びるポジション。今回の代表チームには所属クラブ未定の川島永嗣が招集されていないだけに、正GK奪取のために見せ場がほしかったかとも聞かれたが、「全然そうは思いません。こういう時間(自分がボールに関わらない時間)が長いほど、チームにとってはいいですから」ときっぱりと言い切った。

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