澤穂希が引退を発表 練習後仲間に報告
サッカー女子日本代表なでしこジャパンの中心選手として活躍した澤穂希(37)=INAC神戸=が16日、今シーズン限りでの現役引退を発表した。代理人事務所が明らかにした。
代理人事務所は「この度、澤穂希選手が、今シーズンをもちまして現役を引退することになり、ここにご報告申し上げます」と各メディアに伝えた。17日に、都内で現役引退会見を行う。
所属のINAC神戸は、この日は神戸市内の練習場で非公開練習。練習後、澤も含めたグラウンドでのミーティングで監督の口から澤の引退が伝えられた。その後、澤本人が現在の気持ちと残りの試合への意気込みを語り、チームメートは神妙な表情で大黒柱の決意に耳を傾けていた。ミーティング後は、澤が何人かの選手と談笑する姿も見られた。
小学生の時、東京・府中市の「府ロクサッカークラブ」でサッカーを始めた澤は中学進学と同時に女子サッカーの名門・読売クラブ(現日テレ)に入団。15歳で日本代表に初選出されると、それ以後、日本代表の中心選手として活躍を続けた。
W杯には初出場の95年から99年、03年、07年、11年、15年と6回連続出場。中でも11年ドイツ大会では主将、得点源、そして精神的支柱として大車輪の活躍をし、最優秀選手と得点王(5得点)に輝いた。さらに、同年度のFIFA(国際サッカー連盟)女子最優秀選手賞を獲得した。
五輪には4大会に出場し、12年のロンドン五輪で銀メダルを獲得した。国際Aマッチでは通算205試合83得点。
今年はプライベートでも大きな節目を迎えた。8月8日に、J1仙台スタッフ辻上裕章さんと結婚。「これからもお互いを思いやり、支え合いながら二人で明るい家庭を築いていきたい」と語っていた。