Ｊ２愛媛が１５日、松山市内で新体制発表を行った。木山隆之監督（４３）や４人の新加入選手らが出席し、２０１６年シーズンへの抱負を語った。

　昨季はクラブ史上最高の５位に入り、初めてＪ１昇格プレーオフに進出。昇格は逃したものの、大きな躍進を印象づけた１年だった。木山監督は「終わった直後は充実感があったけど、時間がたつにつれて悔しさがこみあげてきた」と振り返り、今季の目標を「Ｊ１昇格」に設定。さらに「昨年の年末、紅白の最後にマッチが『ギンギラギンにさりげなく』を歌っているのを見ていて思ったんです」と話し、熱い口調でこう続けた。

　「今の我々は『ギンギラギンにさりげなく』の立場だと思う。現実を見ればＪ１昇格というは非常に高くて厳しいハードルだけど、その現実だけを見るのではなくて、やっぱり大きな夢を持ってやろうと。しっかりと大きな目標に視野を定めて進みながら、なおかつ一方では、自分たちがやるべきことをコツコツと続ける。その結果として、昨年の成績を超えられれば」

　昨季の主力選手のほとんどがチームに残留し、新たに岐阜からＤＦ深谷友基（３３）、鹿島からＤＦ鈴木隆雅（２１）が完全移籍で、浦和からＤＦ茂木力也（１９）、ＦＷ阪野豊史（昨季は栃木でプレー）の２人が期限付き移籍で加入した。チーム最年長となるＤＦ深谷は「対人の強さ、球際の強さを生かしたい」とアピール。ＦＷ阪野は「目標は最低でも１５得点」と頼もしく語った。

　「チームにパワーを加えてくれる選手たちが来てくれた」と木山監督。今季のスローガンは昨年と同じ「全力前進」に決定した。チームは１６日に全体練習を開始。昨年同様に県外でのキャンプは行わず、地元でトレーニングを積んで、２月２８日の開幕に備える。