山口蛍、復活へ敵は「恐怖心」
左眼窩底(がんかてい)骨折からの復帰を目指しているサッカーの山口蛍(25)=ハノーバー=が22日、現在の心境を語った。3月29日のW杯ロシア大会アジア2次予選のシリア戦で負傷し、現在も「まだ、まひしている部分もあります」という。ただ、現在は通常のヘディングはできる状態になった。今月24日から東京近郊で行われる海外組の合宿で恐怖心なくプレーできるかを確認する。
山口はシリア戦で相手選手と激突し、鼻骨骨折、左眼窩底骨折の大けがを負った。所属先のドイツから帰国した後は、古巣のC大阪でトレーニングをしており、「かなり良くはなってはいます」と回復をアピール。患部のまひは残っているというが、通常のメニュー、対人プレーはできるようになったという。
しかし、一抹の不安を山口本人も抱えている。「また、ああいうシチュエーションになった時にヘディングできるのかという恐怖心との戦いになると思います」と、実戦の中で今まで通りにプレーできるのかという点を課題に挙げた。16日にはJFAハウス内にある日本代表の監督室を訪ね、ハリルホジッチ監督にけがからの復帰について手ほどきを受けた。
24日から参加予定の海外組合宿では、クロスボールへの競り合いなど、より試合に近い形で体を張れるかを試す。「自分の中で怖いところはある。練習の基礎的なヘディングは問題ないんですけど、クロスからのシュートだったりとか、そういうのに自分が飛び込んでいけるのかとか、そういうのは…。まあ、できる段階ではあるので、確認したい」と語った。
この日は都内で行われた、ナイキ社によるサッカーのイベントに長友佑都(インテル・ミラノ)、酒井宏樹(ハノーバー)らと出席。子どもたちとのミニサッカーを楽しんだ。