新弟子検査に異色の自衛隊出身者が受験

新弟子検査を受検した峰崎部屋の岩上泰士(東京・両国の相撲診療所)
2枚

 大相撲の新弟子検査が1日、東京・両国国技館の相撲診療所で行われ、日体大出身の浜町明太郎(高知県出身、九重部屋)をはじめ10人が体格検査をパスした。内蔵検査の結果が出てから10日に合格者が発表され、夏場所3日目の12日から前相撲を取る。

 峰崎部屋の岩上泰士(いわがみ・たいし)は、高校卒業後に京都の陸上自衛隊に入隊したものの約2週間で除隊。その後、師匠の峰崎親方(元幕内三杉磯)に電話をかけて入門を志願した。嵯峨中では全国大会で団体準優勝の実績があり、以前から勧誘を受けていて、高校1年の12月には実際に部屋を見学したこともあるという。しかし、高校では相撲部を退部してハンドボールに転向。相撲はテレビで時々見るくらいだった。

 大相撲界で自衛隊出身といえば、元関脇玉ノ富士(現楯山親方)が有名。1967年5月に片男波部屋に入門しながら、いったんは廃業。68年に陸上自衛隊に入り一等陸士まで昇進して除隊。70年9月に再入門して3年後の73年11月に新十両、翌74年9月新入幕、さらに関脇まで上がり殊勲賞1回、敢闘賞2回獲得するなど幕内上位で活躍した。

 岩上は4月中旬には上京して、すでに峰崎部屋で新たな生活をスタートさせている。179センチ、86キロと決して大柄ではないが、鍛え上げられた筋肉質の肉体は引き締まっている。「検査を受けて実感が出てきました。体を大きくして大関になりたい。師匠のような相撲を取りたいです」と抱負を語った。紆余曲折を経て心機一転、大相撲界で力強い第一歩を踏み出す18歳に注目だ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(相撲)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス