照ノ富士 白鵬破れば13勝で昇進か
10日に初日を迎える大相撲夏場所の土俵祭りが9日、東京・両国国技館で行われた。自身2度目の7連覇で35回目の優勝を目指す横綱白鵬(宮城野部屋)をはじめ三役以上の力士が出席。新関脇だった春場所で13勝の好成績を挙げて、今場所一気に大関に昇進する可能性がある関脇照ノ富士(伊勢ケ浜部屋)は、「やれることはやった。勝ちにつながればいい」と短い言葉で決意を示した。
場所の展望を問われた北の湖理事長(元横綱)は、「いつも通りでしょう。安定感では白鵬が抜けている。ただ、日馬富士も今までようにはいかないのでは」と、8場所も優勝から遠ざかっている西横綱の巻き返しに期待。また、14勝以上とされている照ノ富士の大関昇進ラインについても言及。「先場所と同じようにいくかどうか。ただ、白鵬に勝てば重みが違う。仮に13勝したとしても白鵬に勝つと勝たないとでは全然違いますよ」と語り、唯一の横綱戦となる(鶴竜は休場、日馬富士は同部屋なので対戦がない)白鵬戦が大きなカギを握ることを示唆した。
もし、新関脇から所要2場所で大関に昇進すれば1951(昭和26)年1月の吉葉山以来、64年ぶりの快挙となる。「関脇を2場所で通過なら面白いけど、対戦相手も今度は考えてくるだろう。引っ張り込む相撲が多いからね」と、理事長は期待のホープだけに相撲内容にも厳しい注文をつけた。