“テロ騒動”五輪会場「不審物」で封鎖

 ロンドン五輪の柔道、卓球、重量挙げ、フェンシングなど7競技の会場となっているロンドン東部の競技場『エクセル』で23日、“テロ騒動”により視察に訪れていた日本の柔道女子チームが会場内で約1時間、足止めされた。日本人“金1号”の期待が懸かる女子48キロ級の福見友子(27)=了徳寺学園職=らがロンドン入り早々、思わぬ事態に巻き込まれた。

 “金ラッシュ”の期待が懸かる柔道女子チームを、思わぬアクシデントが襲った。全日本柔道連盟広報などによると、女子チームは午後3時半に会場入り。女子48キロ級の福見、同52キロ級の中村美里(三井住友海上)ら全7階級の選手と、園田監督らが畳の感触などを確かめた。しかし、午後4時半に選手村に帰ろうとしたところ、係員から「不審物が見つかった」と告げられた。会場は警察当局や、英国軍が封鎖しており、チームは約1時間待機を余儀なくされたという。

 封鎖は午後5時半に解除。当初はバスで帰る予定だったが、動くメドがたたないため、会場係員の避難誘導を受けながら、急きょ、一般客が利用する鉄道で、選手村へと戻った。ただ、封鎖時も選手たちに動揺はなく、その後、選手村に帰ってからも、疲れた様子もなく、それぞれ食事などに行ったという。

 また、重量挙げの日本女子チームも同じ時間帯に練習していた。チーム関係者によると、女子48キロ級の三宅宏実(いちご)らは約20分間バスに乗るのを待たされたという。閉じ込められた報道陣やボランティアは解除後に身体検査をされ、手荷物の中のパソコンまで調べる厳重なチェックを受けてから施設外へ出された。

 ロンドン警視庁の広報は「午後4時前に不審な包みが見つかったが、問題はなかった。不審物ではなかった」と話し、英国政府は「警察当局が適切に対処するために会場を閉鎖した」と、声明を発表した。

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