丸山弾で金目指す!W杯独戦再現だ
「ロンドン五輪・サッカー女子・決勝、日本-米国」(9日、ウェンブリー競技場)
悲願の金メダル獲得に向けて、米国との決勝(9日・ウェンブリー)に臨むサッカー女子日本代表は8日、ロンドン市内で最終調整を行った。スーパーサブとしての期待がかかるFW丸山桂里奈(29)=大阪高槻=は、正月の初詣の際、大一番でのゴールを絵馬にしたためた。優勝した昨年のドイツW杯の準々決勝・ドイツ戦のような劇的ゴールを予告した。
あの感動を、再現する。宿命のライバル・米国との決勝。非公開で行われた練習で、なでしこジャパンのジョーカーが怪気炎を上げた。「絶対に金メダルを取れると思う」。丸山の長いまつげが、曇り空を見ながらピクリと動いた。
予感がある。五輪イヤーの幕開けとなった今年の1月1日。新宿の熊野神社に初詣に訪れた際、今年の目標を絵馬にしたためたという。「ケガが早く治って、五輪メンバーに選ばれて、なでしこジャパンを優勝に導くゴールを決める」‐。右膝前十字じん帯断裂の大ケガを抱えていながらも、この舞台での活躍を頭に描いていた。
丸山の今大会の出場は、1次リーグ第3戦の南アフリカ戦のみ。壮大すぎる目標にも見えるが、“持っている女”だけに、もしかしたら…、の思いもある。昨夏のドイツ戦を筆頭に、国内合宿のみのサポートメンバー枠だった6月のスウェーデン遠征では、ほかの選手の負傷により、繰り上がりでメンバー入り。同遠征でゴールこそ奪えなかったが、復調をアピールして、五輪メンバー18人の座をつかんだ。
準決勝のフランス戦では、佐々木監督が作ったなでしこの歴史が詰まったモチベーション映像に、ロッカールームで宮間が語った仲間への感謝の言葉、そして勝利の瞬間と何度も号泣した。「ここまで2つかなったから、もう一つも絶対にかなう」。新春の誓いを“正夢”にし、米国にカウンターパンチを決める。その先に待つのは、もちろん金メダルだ。