真央ソチへラストスパート覚悟

 「フィギュアスケートGPシリーズ第4戦、NHK杯・エキシビション」(10日、国立代々木競技場)

 フィギュアスケートの浅田真央(23)=中京大=がNHK杯優勝から一夜明けた10日、競技会場で会見した。今回は銀メダルを獲得した2010年バンクーバー五輪の自己ベストを4年ぶりに更新。集大成の舞台に位置づけた14年ソチ五輪まで残り3カ月を切り、ラストスパートに入る覚悟を明かした。また、エキシビションではチャプリンの「スマイル」を優雅に舞い、観客を沸かせた。

 はっきりと視界に入ってきた“ゴール”に向け、真央がラストスパートに入る。

 バンクーバー五輪以来の自己ベストをマークした前夜、佐藤信夫コーチと今後の練習について話し合いを持った。コーチからは「これからは一発勝負ができるような状態に持っていけるように練習しよう。1回の練習で100の力を出して、次の日の練習ができなくなるぐらいの気持ちで」と提案され、真央も同意。「自分の最高のレベルが出せるようにしたい」と、五輪に向けた仕上げの調整に入ることになった。

 今季まだ完ぺきな成功がない“伝家の宝刀”トリプルアクセルも復活させる。ここまでの失敗を佐藤コーチは「僕はいつもスピードと言っているけど、アクセルの失敗に関しては、試合の興奮状態の中で、練習よりもスピードが速いことが原因」と分析。練習から試合並みの緊張感を持たせることで、成功の感覚を体に染み付けさせる構えだ。

 次戦はGPファイナル(12月・福岡)。日本人最上位で表彰台に上がれば、五輪が大きく近づく。初訪問の福岡の楽しみを聞かれ「水炊きが食べたい。もつ鍋はちょっと胃にくるかな」と笑った。「本当に今は全然不安がない」。迫りくる競技生活の終幕。ハッピーエンドを信じて、真央は突き進む。

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