練習場が停電も何のその、女子の先陣・近藤が軽快な動き
リオ五輪柔道の軽量級代表が1日、現地入りし、長旅の疲れも見せず、早速汗を流した。利用施設が1時間以上も停電し、薄暗い中での始動となったが、アクシデントも吹き飛ばす勢いで、仕上がりのよさをアピールした。
開会式翌日の6日に登場する48キロ級近藤亜美(21)=三井住友海上=は、初めての五輪の舞台を前に、長時間のフライトの影響を感じさせない、軽快な動きを見せた。
畳の上で猛ダッシュしたかと思えば、トレーナーとマンツーマンで体に刺激を与えた。南條充寿女子監督(44)も、近藤の動きをじっくりチェック。「非常にいい入りができていた。無理しているなら声をかけようと思ったけど、そうでもない」と、手応え十分だ。
練習後、近藤は現地で合流したスタッフと笑顔で雑談。飛行機の乗り換え地のニューヨークでは、両替をしようとしたところ、現地通貨が「品切れ」状態で「無一文なんです」と照れながら話していた。選手村では無料でドリンクが手に入るといい、少々のアクシデントは、全く気にもとめていない様子だった。
2連覇を狙う57キロ級松本薫(28)=ベネシード=、3度目の挑戦となる52キロ級中村美里(27)=三井住友海上=というベテラン2人の前に、近藤が若さで一気に頂点に立ち、チーム日本を勢いに乗せる。