手倉森JAPANビックリ…ナイジェリア試合7時間前に来る 油断せず必勝だ
「リオ五輪・サッカー男子・1次リーグ、日本-ナイジェリア」(4日、アマゾニア・アリーナ)
リオデジャネイロ五輪サッカー男子1次リーグB組で、4日(日本時間5日)に日本と初戦を戦うナイジェリアが、試合前日の3日になっても開催地マナウス入りできない異例の事態となった。予定されていた公式会見や前日練習も全てキャンセルされた。現地入りは試合開始7時間前となる4日午後2時となる予定。48年ぶりのメダル獲得を目指す日本にとって、この上ない追い風となる。
運命の初戦を前に、手倉森ジャパンが前代未聞の事態に直面した。対戦相手ナイジェリアのマナウス入りが試合当日となった。ナイジェリアは直前合宿地の米アトランタから試合当日の4日午前8時過ぎにチャーター機で出発した。約6時間のフライトを経て、試合開始7時間前の同日午後2時過ぎに到着する予定となる。時差こそないが、約4800キロの長距離移動で蓄積した疲労を回復させる時間はない。
当初は7月29日に現地入りする予定だったが、4度にわたる渡航延期となった。英BBC放送(電子版)などによると、ナイジェリア・サッカー連盟の財政難などにより、チャーター機の支払いが滞っているという。過去には02年日韓W杯でカメルーンが勝利給の額で対立。航空機乗り継ぎの失敗もあり、合宿地の大分県中津江村(現日田市)に5日遅れで到着した例もある。
国際サッカー連盟(FIFA)が発表している大会規定では「両チームは試合開始90分前に会場に到着し、先発メンバーをFIFAに提出する責任がある」(第43条3項)とされているが、罰則規定は明記されていない。仮に開始時間に間に合わなかった場合、日本の不戦勝や没収試合となるかは流動的だ。
ナイジェリアの公式会見や前日練習がキャンセルになるなど異例の事態にも、手倉森監督は一切動じることはない。ミーティングでは「この状況は頭から排除しろ」と選手に指示。試合に集中することを求め、DF植田も「油断することはない」と気を引き締めた。初戦は積み重ねた準備を披露する舞台でもある。「相手がどんな状況であろうと、目の前に必ず現れてくれという思いでいる」。指揮官の願いは通じるのだろうか-。